山田 徹
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こんにちは。山田徹です。今日はAndroid上に非ルートでLinux環境を構築できるUserLAndの日本語化の方法について書きます。

日本語には対応していない?

UserLAnd上のDebianはインストールした直後、日本語には対応しておりません。試しに、Androidの内部ストレージに移動し、lsを実行すると、

user@localhost:/sdcard/hoge$ ls -all
total 12
drwxrwx---.	3	root	9997	4096	Feb	5	12:00	.
drwxrwx---.	27	root	9997	4096	Feb	5	12:01	..
drwxrwx---.	2	root	9997	4096	Feb	5	12:02	????????????????
のように、日本語の部分が???となってしまいます。これでは、ファイルの指定やディレクトリの移動に非常に不便になります。

日本語化

日本語化するには、「locales」というソフトをダウンロードする必要があります。この「locales」はapt-getで簡単に手に入れることができます。
「apt-get」を使用するので、rootになっておきます。(ここでのrootはAndroidのrootではなく、UserLAndのDebian上のrootです。)

user@localhost:~/$ su
root@localhost:~/# apt-get update && apt-get upgrade && apt-get install locales
インストールが完了したら、localeの設定をします。
設定もapt-getと同様、root権限で行います。
root@localhost:~/# dpkg-reconfigure locales
ロケールや言語のリストがたくさん出てきます。Enterを押してja_JP.UTF-8を探し、左の番号を覚えておいてください。
//===省略===
272. it_CH.UTF-8 UTF-8
273. it_IT ISO-8859-1
274. it_IT.UTF-8 UTF-8
275. it_IT@euro ISO-8859-15
276. iu_CA UTF-8
277. ja_JP.EUC-JP EUC-JP
278. ja_JP.UTF-8 UTF-8
279. ka_GE GEORGIAN-PS
280. ka_GE.UTF-8 UTF-8
281. kk_KZ PT154
282. kk_KZ.RK1048 RK1048
283. kk_KZ.UTF-8 UTF-8
284. kl_GL ISO-8859-1
[More]
//===省略===
上の例では、ja_JP.UTF-8の番号は278です。
最後に、リストから選択します。選択するときは、インデックス番号で指定するので、先程の左の番号を打ちましょう。(上の例では278です)
さらに、選択したものの中から環境変数に設定する言語を選びます。
(Enter the items you want to select, separated by spaces.)

Locales to be generated: 278 //ja_JP.UTF-8の番号

Many packages in Debian use locales to display text in the correct
language for the user. You can choose a default locale for the
system from the generated locales.

This will select the default language for the entire system. If
this system is a multi-user system where not all users are able to
speak the default language, they will experience difficulties.

1. None 2. C.UTF-8 3. ja_JP.UTF-8
Default locale for the system environment: 3 //1、2、3から選ぶ

Generating locales (this might take a while)...
ja_JP.UTF-8... done
Generation complete.
root@localhost:~/#
これで日本語に対応しました。試しに日本語のディレクトリでlsを打ってみると、
root@localhost:~/# ls -all
total 12
drwxrwx---.	3	root	9997	4096	Feb	5	12:00	.
drwxrwx---.	27	root	9997	4096	Feb	5	12:01	..
drwxrwx---.	2	root	9997	4096	Feb	5	12:02	日本語ディレクトリ

root@localhost:~/#
正しく日本語が表示されました。

一般ユーザーの設定

今の設定でrootの日本語化ができましたが、exitをして一般ユーザーに戻ると日本語が表示されません。これは、一般ユーザーのlocaleが日本語になっていないためです。
そこで、ユーザーのlocaleを日本語に変更します。
localeを変更するには環境変数を変更すればいいので、~/.profileの行末に

export LANG=ja_JP.UTF-8
と追記すれば一般ユーザーも正しく日本語が表示されるようになります。
user@localhost:~/$ echo "export LANG=ja_JP.UTF-8" >> ~/.profile
これで、再ログインすれば日本語が表示できるようになります。

最後に

どうでしょうか?正しく日本語化できましたでしょうか?
デスクトップ環境の構築を考えている人は、構築後に日本語化することをオススメします。
構築前に日本語化すると、ホームディレクトリに「デスクトップ」などの日本語ディレクトリが作成されてしまい、移動が面倒になってきます。

では、楽しいLinuxライフを。山田徹でした。